今回ご紹介する動画は、「打者走者の1塁への駆け抜けのルール」についてです。
この動画を選ぶにあたり、初心者向けかなと個人的に思っていたのですが、恥ずかしながらこのルールを知らずに16年間野球を続けていたことに気付かされました。
特に、指導者の方に見ていただきたいです。
野球には様々なルールがあり、難しいルールもたくさんあります。
しかし、知っているか否かで勝敗を左右することもあります。
確認も含め参考にしていただきたいです。
まずは、基本的なルールから見て行きましょう。
打者走者が「駆け抜けることができる塁」
・1塁
・本塁
打者走者が「駆け抜けることができない塁」
・2塁
・3塁
・1塁帰塁時
質問:セーフになった打者走者は、1塁を踏んだあと、どこに駆け抜ければよいでしょうか?
フェアゾーンでしょうか?
それともファウルゾーンでしょうか?
是非考えていただきたいです。
答え:フェアゾーン、ファウルゾーンどちらでも駆け抜けることができる。(条件付き)
指導者に、「ファウルゾーン駆け抜けなさい。」と指導を受けていた選手も多いと思います。
私もその一人でした。
間違いではないのですが、動画で紹介しているようにファウルゾーンに駆け抜けなくてはいけないという間違った考えから、打者走者が一塁手と接触し大怪我を負うこともあります。
では、1塁の正しい駆け抜けのルールについて詳しく見ていきましょう。
野球規則に「ファウルゾーンに駆け抜けなければならない」という記述はない!
文章が存在しないので、1塁への駆け抜けはどこでも良いのです。
「フェアゾーンに駆け抜けると、一塁手にタッチされてアウトになってしまう」という考えも多いと思います。
ここで大切なポイントが、「打者走者は、ただちに塁へ帰ることを条件として、1塁を駆け抜けることが規則で許されている」ということです。
このとき、打者走者の位置や場所は問われません。
「ファウルゾーンにいればタッチされてもアウトにならない」と思っていませんか?
これは間違った考えです。
規則を簡単に説明すると、1塁を駆け抜け、もしくはオーバーランをした打者走者が二塁へ進もうとする行為を示し、タッチされればアウトになります。
打者走者の駆け抜けた位置や場所は規則に記述されていません。
打者走者の位置や場所ではなく、「行為」がポイントなのです。
悪送球を見て、2塁を狙えると思い進塁しようとする行為を示した瞬間に、打者走者は「安全に戻れる権利」が消滅するのです。
ファウルゾーンであっても進塁しようという行為を示し、タッチされればアウトになるということです。
以上が1塁駆け抜けのルールについてでした。
このルールをしっかりと指導できるかどうかは、大切だと思います。
ファウルゾーンに駆け抜けたからと安心していてはいけないということですね。
しかし、このルールを味方につけることで打者走者の怪我も軽減できると思います。
選手を守るルールとしても覚えておきたいですね。
他にも知っておきたいルールはたくさんあります。
「第3アウトの置き換え」についても以前ご紹介しました。
こちらも参考にしてみてください。
野球基礎知識 第3アウトの置き換え・ルールブックの盲点の1点を理解する
それでは、動画をご覧ください。