陸上競技の中長距離界で今最も注目されている選手は、1500m・3000m・5000mの日本記録を持つ中長距離界のエース、田中希実選手と、10000m日本人学生記録保持者で駒澤大学時代は駅伝でも活躍した田澤簾選手。
この2人の選手は日本を飛び出し世界の舞台でも素晴らしい成績を残しており、2023年に行われたアジア陸上競技選手権大会では両者とも優勝しています。今回はアジア陸上競技選手権大会のレースについて振り返りながら、この2人の選手を紹介します。
田中希実選手 1500m大会新記録で優勝
田中希実選手ははじめからハイペースで入る攻めのレースを展開することが多いです。
しかし、アジア陸上競技選手権大会は順位を狙いにいったからか、走り始めは周りに合わせているといった様子でした。ところが集団の1周目のタイムは71秒とかなりのスローペース。ここから田中選手はいっきにペースを上げます。そして、結果は大会新記録である4:06:76で優勝。
そもそもこのタイムを出せること自体すごいことですが、はじめの1周目をスローペースの71秒で入っているにもかかわらず、全体のタイムをここまで縮められるというところも田中選手の実力を現しています。
はじめは周りを見ながら走っていましたが、集団のペースを見て、2周目からは飛び出すというレースプランに変更したと考えられます。レース中の周りを見る力と冷静な判断も田中選手の強みです。また、2周目からいっきにペースを上げて飛び出すというのは、最後バテてしまうのではという不安にかられるものです。ここで迷いなく飛び出せる勇気も、田中選手の強さ。
田中選手のレース展開にも注目しながら、応援しましょう!
田澤簾選手 男子10000m金メダルは42年ぶり
アジア陸上競技選手権大会 男子10000m金メダルはなんと42年ぶり!快挙です!
レース前は27分台で優勝を狙いにいくと話していた田澤選手ですが、結果は29:18:44でした。ただし、レース当日は30℃を超える暑さ。過酷なコンディションの中、勝ち切ったということに大きな意味があり、これが田澤選手の強さです。
駒澤大学時代には大学駅伝3冠に貢献、2023年にトヨタ自動車へ入社後、2024年元旦に行われたニューイヤー駅伝では優勝メンバーに名を連ねています。トヨタ自動車がニューイヤー駅伝で優勝するのは8年ぶりです。世界陸上にも2年連続出場しており、今最も勢いがあり世界トップに近い選手です。10000m日本人初の26分台が見られるかもしれません。
今後の田澤選手に注目です!
参照元:【アジア大会制す!!】大会新で田中希実選手が金メダル!! 男子10000mは田澤廉選手が金メダル獲得!!日本勢42年ぶりの快挙