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陸上競技 短距離 「内転筋」のトレーニング ワイドスクワットのやり方

陸上競技 短距離 「内転筋」のトレーニング ワイドスクワットのやり方

走る動作ではお尻やハムストリングの力が重要であることはよく聞きますが、だからと言ってお尻ばかり鍛えて発達させると、人間は基本的につま先が外を向く、所謂「ガニ股」になります。これはお尻の筋肉に「外旋」という作用があるからです。しかしガニ股では速くは走れませんよね。走る際はつま先が正面を向いています。

では、お尻を強化しながらガニ股にならないためにはどうしたらよいかというと、内転筋を強化するんです。内転筋はつま先を内に向ける「内旋」という作用があります。また股関節の角度によっては股関節の屈曲・伸展にも働くため走る動作では非常に重要な筋肉なんです。

お尻の強化と内転筋の強化は表裏の関係。どちらか一方のみを鍛えると怪我にも繋がりやすいため、この2つの筋肉のバランスがとても大切です。

内転筋は股関節と膝関節の2つの関節を跨ぐ筋肉なので、股関節・膝関節両方の動きがあるトレーニングが必要になります。一番分かりやすいのは「ワイドスクワット」。足幅を広くした状態で行うスクワットですが、内転筋を狙ったワイドスクワットは通常のスクワットとは少し意識をするポイントが異なります。

今回は意識するポイントの違いを中心に、ワイドスクワットについて解説します。

やり方

1.足幅を肩幅の約2倍の広さにおく。つま先はそれぞれ斜め45度くらい。

2.上半身を起こした状態でお尻を落とす。

3.内転筋にストレッチがかかったと感じたらお尻を持ち上げる。

これを繰り返します。

大切な点はつま先より膝が前に出ないこと。そして、お尻を落とす際、お尻をまっすぐ地面の方向に落とします。例えば、お尻からしっぽが生えているとしたら、そのしっぽを真下から引っ張られているようなイメージです。よく腰が沿って、お尻の先が後方に向くような形になる人がいます。これでは力が逃げてしまうため、お尻の先が真下を向いた状態のまま動かすよう意識しましょう。

大事なのは「ストレッチ」をかけること

トレーニングは基本的に狙った筋肉が縮む時に意識的に力を入れますが、内転筋を狙ったワ

イドスクワットにおいては反対です。身体が持ち上がる局面で内転筋が縮みますが、意識するのは身体を落とす時!下に身体を落とす時にグッと勢いをつけます。

そうすることでより内転筋にストレッチがかかり、下まで身体が落ちきったらそのままの勢いで身体が跳ね上がってきます。このストレッチを感じることと、跳ね返りを利用することが大事なポイントになります。

この感覚がつかめてきたら、応用でワイドスクワットジャンプまでやってみてください。

動画の中ではもう1つのトレーニング方法であるランジも紹介しています。続きは動画をご覧ください。

内転筋の鍛え方【為末大学】

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