競泳には4つの泳法がありますが、今回はその中でも平泳ぎについてよくないフォームを解説し、改善するための練習方法をお伝えします。
こういう泳ぎ方になっていませんか?
自分の泳ぎを振り返ってみましょう。以下に心当たりはありませんか?
・呼吸をした後先に頭を水中に入れる
・水をかいた後の手が脇をとじた状態で止まっている時間がある
・手を伸ばすタイミングと足で水を蹴るタイミングが同じ
この3つ、実はリンクしているので、1つ当てはまる場合は3つとも当てはまっていることがほとんどだと思います。
指導者が「頭をしまいなさい」とよく言います。言っていることは正しいのですが、呼吸をして空中にいる間に頭を下げにいってしまうのはNGです。頭をしまいにいくタイミングは水の中に入ってから!
また「脇をとじなさい」という指導もよくされますが、これを強く意識すると脇をとじた状態で腕の動きが止まりやすく、この時上記の空中で先に頭を下げる動きが連動しやすくなります。
さらに頭を下げて脇をとじた状態になると、だいたいの場合は足も身体にひきつけた状態になります。これが、手を前に伸ばすタイミングと足を蹴るタイミングを同じにしてしまうのです。こうしてうまく進めない平泳ぎのよくあるパターンに陥るわけですね。
頭のくせを直し、手も止めずに動かし続けるために、これからお伝えするドリルを是非試してみてください!
ドリル① 前を向いたまま泳ぐ
顔は前を向いたまま呼吸をし、顔は前を向いたまま水没するというドリルです。ポイントは上下動をなくしていくこと。
身体全体でうねりを出した方が泳いでいる本人も速く泳げているような感覚に陥るのですが、平泳ぎでスピードを出すためには「上下動をなくすこと」と「動きを止めない」ことが大切になります。前を向き続けることで頭の無駄な上下動を無くします。
また、顔が前を向いていることで腕を身体の前で戻しやすくなり手が止まってしまうという癖も改善しやすくなります。
ドリル② ヘッドアップで泳ぐ
次の段階として、顔を前に向けるだけでなく水面から顔を出した状態で泳ぐ練習をしましょう。この練習では腰を真っすぐにすること、身体をフラットにすることと手の動きをよりスムーズにすることが目的になります。
顔を出した状態でも身体や腰が沈まないよう意識することで、体幹の力の入れ方を身につけることができます。
また、深い位置まで水をかいていると身体が沈んでいってしまうため、身体の前で手を戻すことが身につき、よりスムーズな手の動きに繋げることができます。
もちろん個人差はありますが、このドリルを行って50m平泳ぎで2秒もタイムを縮めた選手がいたそうです。平泳ぎが苦手な人は是非試してみてください!
それでは動画をご覧ください。