昨今ランニング人口がどんどん増えていますが、そのほとんどの方は、ダイエットや脂肪燃焼、健康増進が目的でランニングを始めていると思います。
しかし、ランニングで痩せるという人もいれば痩せないという人もいて、本当はどっちなのか、また走ることで具体的にどういった効果が得られるのか、皆さんも知りたいところなのではないでしょうか?
今回はランニングによって結局痩せるのか痩せないのか、解説します。
ランニングで脂肪燃焼・ダイエット効果は期待できる!
結論から言うと、ランニングで脂肪燃焼やダイエット効果は期待できます!
痩せるか太るかはシンプルに消費カロリーと摂取カロリーのどちらが高いかという点に尽きます。消費カロリーが高いと痩せるし、摂取カロリーが高いと太る、ただそれだけです。ランニングは消費カロリーを増やすため、この点では痩せる方向に貢献します。
マラソン選手やランニング愛好家に太っている人がほとんどいないということも、ランニングで痩せるということの裏付けになると思います。
ではなぜランニングでも痩せないという説があるのでしょうか?1つ1つ確認していきましょう。
思ったよりカロリー消費は少ない
ランニングには確かに脂肪燃焼・ダイエット効果を期待できるのですが、気をつけないといけないのは、想像以上に消費カロリーは少ないということ。
ランニングの消費カロリーは、だいたい「体重(kg)」×「距離(km)」になります。例えば、体重60kgの人が5km走ると、60kg×5km=300kcal消費する概算となります。300kcalはご飯お茶碗約2杯分。
ランニングが苦手な方ほど、これだけ走っても消費カロリーはこの程度なのかと落胆してしまうかもしれません。しかし、これを毎日続けると1週間、1か月でかなり消費カロリーを積み上げることができると思いませんか?この消費カロリーを多いととるか少ないととるかは人それぞれだと思いますが、塵も積もれば山となります。地道に積み上げていきましょう。
ランニングで浮腫み改善も!?
ちなみに、体内では糖質1gにつき水分が3g蓄積されるということを知っていますか?糖質を摂り過ぎると身体に水分が貯まりやすくなるんです。これは体重増加だけでなく浮腫みにも繋がります。
ランニングで糖質をエネルギー源として利用し、糖質を消費することで、水分を体外へ排出しやすくなり、体重減少と浮腫み改善効果も期待できます。これは脂肪燃焼とは異なりますが、体質改善には魅力的ではありませんか?
ストレスホルモン対策には「45分以内」
ランニングでストレスホルモンであるコルチゾールという物質が分泌されて、逆に太ってしまうのではないかという意見もあります。
コルチゾールという物質は、ストレスを感じると分泌されるホルモンです。ストレスと聞くと精神的ストレスの方を思い浮かべる方が多いと思いますが、運動は身体的なストレスになります。そのため、長時間ランニングを行うとコルチゾールが分泌され、このホルモンの働きで脂肪蓄積が促進されて、ダイエットとは逆効果になるのではないかというわけです。
このコルチゾールというホルモンは「ストレスがダイエットの大敵になる」と言われる所以でもあります。このストレスホルモンが心配な方は、45分以内のランニングにとどめるようにしましょう。45分以内であればコルチゾールの分泌が抑制されると言われています。脂肪燃焼が目的の方は1回のランニングを45分以内で行うとよいでしょう。
モラルハザード現象
ランニングでは、「運動したから食べてもいい」という思考が働き、動いて消費したカロリーよりも多く摂取してしまうという現象が起こるとも言われています。これをモラルハザード現象なんて言ったりしますが、これは心当たりがある方も多いのではないでしょうか。
ランニング後は水分補給をしっかり行い、食事は過度に増やすことがないよう注意しましょう。プロテインもうまく使って、自分なりの対処法を探っていきましょう。
脂肪燃焼・ダイエット効果を上げるには
上記のようなことがあるため、ランニングでは痩せないといった意見も見られますが、無理なく適度にランニングを行えば、脂肪燃焼効果が大いに期待できます。ここからはその効果を最大化するための方法をお伝えします。
継続は力なり
「継続」これが最も重要です!
いくら脂肪燃焼効果が期待できるからといって、1回2回走った程度では身体の変化は出ません。筋トレや食事療法も同じですが、何かを成し遂げるためには継続は必須です。
走るタイミングや距離、時間は継続できるように調整しましょう。月に1回だけ2時間走るよりも、毎日10分走るといった具合に、継続できるよう自分のライフスタイルに合わせることがとても大切になります。
朝走るか夜走るかはそれぞれメリット・デメリットがあります。どちらがいいという選び方ではなく、最も継続しやすいタイミングを選ぶようにしましょう。
20分走らないと意味がないという話も聞きますが、3分以上動き続ければそれはもう有酸素運動です。20分がきつい場合は5分、10分からでもかまいません。今後何か月何年と続けていくことを考え、無理なく継続できる道を選んでください。
筋トレと組み合わせる
もう1つは筋トレも行うことです。ランニングは長時間続けると、場合によっては筋肉を小さくしてしまう可能性があります。筋肉量が減ると、基礎代謝が落ちてしまうため、ダイエットには逆効果です。筋肉量を落とさないために筋トレも取り入れながら、ランニングも継続できるとより効率よく脂肪燃焼・ダイエットを進めることができます!
外ランとランニングマシンはどちらがよい?
あなたはランニングをする時、屋外を走る派ですか?ジムなどの屋内で、ランニングマシンを利用する派ですか?
屋外はなんといっても景色が変わるのがいいですよね。しかし、天気や気温に左右されてしまいます。屋内は天気などに左右されず、室温などのコンディションも一定。でも、ジムの会費がかかったり、ランニングマシンを使いたい時に空いていないなんてことも。どちらも当然メリットデメリットがあります。
この2つどちらの方が良いのでしょうか?ここからは、外ランとランニングマシンについて、消費エネルギーという観点からみていきます!
消費エネルギーに大差なし
ランニングマシンはベルトコンベアのように床が動いてくれるため、自分で身体を前に運ばなくても勝手に床が進みます。その点から、自分の脚の力で地面を蹴って進む外ランに比べると消費エネルギーが少ないのではないか?と考える方が多いと思います。
しかし、この2つ、実は消費エネルギーにそこまで大きな差はないんです。
確かに外を走る方が多少は消費エネルギーは多いようです。しかし、外ランで地面を蹴って身体を前へ運ぶことに使うエネルギーはものすごく少ないんだとか。
その理由は、慣性の法則が働いているので走り始めるとある程度勝手に前に進んでくれるから。風や靴と地面との摩擦、重力などの影響で多少スピードが落ちるのを取り戻すために少しエネルギーを使う程度ですので、おそらく私たちが想像している程、外ランとランニングマシンでの消費エネルギーに差はありません。
外ランと同等の効果を得る工夫
とは言え、外ランの方が多少消費エネルギーが高いのは確か。しかしランニングマシンでもちょっとした工夫で外ランと同等の消費エネルギーにすることができます。
それは傾斜です。ほとんどのランニングマシンは傾斜を変えられます。これをたった1.0度上げるだけ。
屋内と屋外でのランニングの消費エネルギーの差に最も影響するのが風の抵抗。これがあるかないかが異なるポイントなんです。風の抵抗分をランニングマシンでは傾斜という形に代えて負荷にします。これで外ランとほぼ同じ消費エネルギーになります。
インターバルトレーニングがおすすめ
ランニングマシンは景色が全く変わらないので飽きてしまうという方はランニングマシンでインターバルトレーニングをしてみてはいかがでしょうか?
ランニングマシンは床が動いてくれるので、ピョンピョン跳ねるような走り方をするとどんどん前へ進んでいきます。これではあまり意味がないのでは?と思うかもしれませんが、1歩1歩の着地の衝撃やしっかり身体が大きく動く分、心肺機能への負荷は大きくなります。
脚を鍛えるというより心肺機能のアップを目的にランニングマシンでのインターバルトレーニングや1分間ダッシュなどのファルトレクトレーニングなどを取り入れることがおすすめです!
もちろんこの時も傾斜はつけます!最低でも1.0度の傾斜で行ってみてください!
屋外・屋内をうまく使い分けながら、ランニングを継続して、理想的な身体を手に入れましょう!