陸上競技の短距離選手であれば皆さん持っているスパイク。足裏の前足部にのみピンがついている形状で、アップシューズと違ってしっかり地面を捉えてくれる感覚があります。
ほとんどの学校は土のグラウンドのため、練習の時の時は先が尖ったピンを使い、競技場のオールウェザーで走る時は、先が尖っていない平行ピンに付け替えます。
当たり前のように行っていますが、ピンでも長さが異なるものが販売されていたり、土用の尖ったピンも金色のものと銀色のものとでちょっと形状が違ったり、そういったピンのことについてしっかり知っていますか?
これを知らないと、スパイクに違和感を感じたり、本来持っているスパイクの力を発揮できない可能性があります。
難しいものではなく、知っているか知っていないかの違いだけ。サラッと情報を整理して、安全にスパイクを履きこなしましょう!
土用 レジナスガードと金色のピン・銀色のピン
購入したスパイクの裏にはピンがついています。そして、ピンの根元にはめ込む平たいパーツもついていて、その名前を「レジナスガード」と言います。これについてはベテランの陸上選手でも意外に名前や何のためについているかを知らない人は多いです。名前はともかく、何のためにつけているのかは知っておきましょう。
レジナスガードはねじ穴に砂などが入り込まないようにするためのものです。ですので、実はつけてもつけなくてもどちらでもよいパーツになります。
土で練習することが多い場合はつけておいた方がねじ穴が保護されて安心ですが、練習がオールウェザーの場合は特につける意味はなくなります。
ただし、このレジナスガードをつけるかつけないかで、ピンがの種類が変わってきます。それが金色と銀色の違いなんです。
土用のピンには金色と銀色の2パターンあります。これ、よく見てみると、ねじ部分の長さが違うんです。
レジナスガードをつける場合は、その分ねじの長さが長くなりますので、金色のねじ部分が長い方のピンをつける必要があります。反対にレジナスガードをつけない場合はねじ部分が短い方の銀色をつけます。
レジナスガードをつけているのに銀色のピンをつけてしまった場合、ねじが奥まで入らないため、大きな力がかかった時に根元から壊れてしまう可能性があります。逆にレジナスガードをつけていないのに金色のピンをつけた場合、ねじ部分が深く入り込み過ぎて、足裏にピンがあたるような感覚になります。
このピンの違い、知っていましたか?どちらにしても間違った組み合わせは危険ですので、確認して購入するようにしましょう!
三段平行ピンと二段平行ピン
オールウェザーで使用するピンは、先端が尖っていない平行ピンと呼ばれるものになります。
長さが異なるいくつかの種類がありますが、これにかんしては特に決まりはなく、自分の体型や筋力などに合わせて選んでよいのですが、ただ、長いピンは短距離で、短いピンは長距離で使われることがほとんどです。
また、ピンをよく見ると、段差が三段ついているものと二段のものとがあります。前述した通り、特にルールはないのですが、基本的には三段のものは短距離で使用されます。グリップ性と反発性の両方を兼ね備えているためです。一方、二段のものは大きい力に強い性質があるため、幅跳びや高跳びなどフィールド種目で使用されます。
ただ、何度も言いますが特に決まりはありませんので、色々試してみて、自分にあったものを追求してみてください。
短距離走で使う道具は唯一スパイクだけ。道具を正しく知ってパフォーマンスアップに繋げていきましょう!
それでは動画をご覧ください。