ランニングは基本的には誰にでもできる動作です。バク転やダンスなどのように動き自体が難しくてできないという人はほぼいないと思います。しかし、走る動作、フォームは人によって異なります。だからこそスピードに差が出てくるわけです。
今回は楽に速く走るためのフォームで意識すべき点について紹介します。
体の重心である「丹田」を前に出して走る
走っている時にどの部分を前に出して走っているかが重要です。
ランニングでは前に出している部分が固定点になります。そこを安定させる、言い方を変えると止めることによって、その他の部位が自由に動けるという点です。つまり、動きの支点になります。
走っていて疲れるのが早いランナーは、胸を前に突き出す形で走っている人が多いです。
胸が固定点になるということは、胸の動きをできるだけ止めることになります。そうなると、肋骨が動けなくなって呼吸がしづらくなったり、胸の捻じれを使えなくなって、上半身と下半身の連動がとりづらくなったりと、より疲れやすい走り方になってしまうというわけです。
では疲れないために前に出す部位はどこなのでしょうか?
それは体の重心。重心はおヘソの下、「丹田」と呼ばれているところです。ここを前に出すフォームにすると疲れにくい走り方になります。
重心が安定すると、体の関節が動きやすくなります。股関節周りの大きな筋肉も、重心が安定することで働きやすくなります。
より体をたくさん動かそうと思うと、ぶれずに安定した支点を作る必要があります。この支点を重心付近にすることで、より一層安定性が増して、他の部位の動きの自由度が上がり、動きやすくなる分、疲労もたまりにくくなるということです。
上肢・下肢・胸郭の脱力
走っている時、上肢や下肢、胸郭に無駄な力が入っていないか、脱力できているかどうかも楽に走るうえで大切です。
例えば、手を握ってグーになっている人は手の指に力が入っていると言えます。手首に力が入っている人は、手首が背屈した状態、反った状態でかためています。肩に力が入っている人は肩がすくんだまま走っていますし、胸郭に力が入っている人は胸の捻じれの動きがなくなるので、常に胸が正面を向いた状態で走っています。
このように、力が入ってしまうと筋肉をかためます。しかも、どこか1箇所に力が入って緊張した状態になると、そこと繋がる別の部位への緊張が伝わり、全身がかたまりやすくなってしまうんです。
走るうえで必要のない部位は脱力する、そうすることで筋肉が必要最低限のエネルギーで動けるため、疲れにくい走り方になります。
脱力と言っても実はマスターするのはなかなか難しいことですが、動画内では脱力を確認するためのエクササイズも紹介されていますので、気になる方は最後までご覧ください。
この2つのポイントを意識して、少しでも楽に長く走れるフォームを手に入れましょう!