市民ランナーにとって「サブ3」は特別です。各マラソン大会で3時間を切ってゴールするのは上位3%程と言われており、市民ランナーの多くはサブ3を目指して練習に取り組んでいます。サブ3は頑張っていれば誰でも出せるようなものではありません。その壁は非常に高いんです。
しかし、そんなサブ3を、年齢60代で、しかも女性で、達成した方がいるって知っていましたか?
その名は弓削田眞理子さん。なんと、世界マスターズ60〜64歳の部でのマラソンと10000mの世界記録保持者なんです。
フルマラソンでは61歳の時、60歳以上で初めてサブ3を達成。タイムは2時間59分15秒。さらに63歳で2時間52分13秒を記録し、自身が持つ世界記録を大幅に更新しました。
弓削田さんとはどのような人なのでしょうか?
生徒より遅いということは許せない
現在は退職していますが、以前は高校教諭をしていた弓削田さん。動画内のインタビューで、「何でも1番。人の前を走りたい。生徒よりも遅いということは許せない。」と話しています。
多くの人が身体の変化に対して、年齢のせいにしたり、年齢で線を引くことが多いと思いますが、弓削田さんは生徒とも競い合い、自ら身体を張って生徒の目標となっています。
ご本人はそのために走っているわけではないと思いますが、まっすぐ努力する姿はやはり周りによい影響を与えてくれるものです。
4人の子も持つ母
弓削田さんは2女2男の母。立派に子育てをやり遂げています。子育てをしながらでもここまで出来てしまうということを証明されてしまっては、ぐうの音も出ませんね。
世界記録を出した時、家族でお祝いをしたりということは特に無かったそうです。それに対して、「私は(家族からの祝福を)期待してやっているわけではない。私が好きで走っている。」と話しています。
世界記録ですよ?もっと喜んでお祝いをしてしかるべきだと個人的には思ってしまいますが、このただただ走ることに向けられた情熱が世界記録を可能にしているのかもしれませんね。
動画は「世の中の人に言いたい。おじさん、おばさん、まだいけるよ!」という言葉で締めくくられています。弓削田さんと自分は違うから・・・と線をひかず、今日からまた自分のペースで自分の目標に向かって頑張るエネルギーにしてみてはいかがでしょうか?