陸上競技の100m走や200m走で、後半伸びないとか後半の失速が大きいという課題を持っている選手も多いのではないでしょうか。この失速は一体何が原因で招かれるのでしょうか。
ちなみに、100m以上になると失速をしないということはほぼ不可能です。だいたい50〜60m付近でトップスピードになり、どんな選手でもそこから緩やかに減速をします。減速をしないようにするというよりかは、減速することが前提でどうやってその幅を抑えるかというところが重要なポイントになります。
今回は失速を抑えるために、失速の幅が大きくなる原因についてみていきましょう。
上半身の過度な前傾・後傾
後半も上半身のコントロールはできていますか?
100mにおいて前傾姿勢をとるのは前半の加速局面だけです。最後の最後までスピードを上げようとして前傾姿勢をとろうとするのはNG!前傾姿勢になると足が前に出づらくなります。
100mのトップスピードに達した後は、自分の身体の前で足を回転させることが大事になりますが、前傾姿勢だとこれがやりづらくなります。
また、後半疲れてきて体が反ってしまっているのもNG!体が後傾すると、地面からの力を前方向に変換するのが難しくなり、これも後半の失速に繋がります。
後半、過度に上半身が前傾・後傾していないか、今一度確認してみてください!
加速の意識
最後までスピードを上げようと思っていませんか?
前述した通り、100mはトップスピードに達した後は減速します。今の自分の実力の最高スピードに達した後、50〜60mを越えてもさらにスピードを上げようとすること、これは逆効果なんです。
スピードを上げようとすると何が起きるかというと、足を自ら地面に着きにいきやすく、これは自分の重心よりも前で接地するということを招きやすいです。結果的に推進力が獲得できず、その分無駄にストライドが伸びてピッチが落ちて失速していくという流れに陥ります。
トップスピードに達したら、いかにこのスピードを維持するかという思考に切り替えましょう!
地面を蹴る
後半体力がもたなかったり、力んでしまったりして、体のラインよりも後ろで地面を蹴る・押すという動きが出てくる人も失速してしまいます。
基本的には地面からの反発力をもらって推進力に変えていくのですが、地面を蹴る動きが出てくると、接地時間が長くなり、地面からの反発力も弱まり、オーバーストライドになりやすく、ピッチが落ちて失速に繋がります。
この3つの動きや意識、皆さんはやっていませんか?心当たりがある方はこの点の修正を行っていきましょう!動画の後半では、上記の原因を無くすための練習方法も紹介されていますので、是非最後までご覧ください!