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筋肥大と炎症 慢性炎症は筋の成長を低下させる 慢性炎症のサインは筋力低下・72時間以上の筋肉痛・関節痛 対処方法は休息|筋トレ トレーニング 休息

筋肥大と炎症 慢性炎症は筋の成長を低下させる 慢性炎症のサインは筋力低下・72時間以上の筋肉痛・関節痛 対処方法は休息|筋トレ トレーニング 休息

「炎症」と「筋肥大」、この2つの関わりが深いことを知っていますか?

よほど調べている人でない限り、この2つが結びつくことはないと思いますが、実は筋肥大をさせようと思うと炎症は欠かせないんです。

筋トレをすると筋繊維の損傷を伴い、筋繊維に炎症を引き起こします。そして、その炎症を抑えるために出てくるインターロイシン6やトランスフォーミングなど様々な物質が、筋繊維の修復だけでなく、筋繊維の成長を促進させるんです。また炎症物質は筋肥大を促進する主要な経路であるmTORを活性化させるとも言われています。

つまりうまく炎症を起こすことで、筋肥大は促進されていきます。

しかし、この炎症がずっと続く状態になると話は別です。炎症が慢性化してしまうと、筋肉の成長を低下させてしまいます。

筋トレ愛好家は非常にストイックで、「やりすぎ」に気づかないことが多々あります。今回はそんな人を減らすため、慢性炎症になっているか否かの見分け方と、もし慢性炎症だった場合の対処方法をお伝えします!

慢性炎症のサイン3つ

筋力の低下

普段扱えている重量が扱えなかったり、いつもできているレップ数ができないといった筋力低下を感じる時は過剰に炎症が起きているサインです。

72時間以上の筋肉痛

通常の筋肉痛とは違い、72時間以上変わらない痛みが続く筋肉痛は、肉離れに近い炎症の可能性があり、炎症が過剰だと判断します。

関節の痛み

筋肉ではなく、肩や肘など関節に痛みや腫れ、熱感がある場合は、炎症が過剰だと判断します。

これら3つが起きている時は筋肥大を阻害するくらいの過剰な炎症が起きているということになりますので、対処する必要があります。

慢性炎症を改善するためには「休息」が必要

慢性炎症を解消するためにはやはり「休息」が必要です。

しかし、筋トレ愛好家はなかなか筋トレを休むということに抵抗があると思います。だからこそ慢性炎症を生んでしまうわけですが、ここでお伝えしたいのは、休息が筋トレにとってどれだけ有効かということ。

2020年ベイラー大学の研究で、平均年齢20歳の男性20名を対象に2週間筋トレを止めて筋肉量がどう変化するかをみたものがあります。結果は特に変化なし。つまり、2週間程度であれば、筋トレができなくても筋肉量は減らないということです。

さらに、2011年に東京大学が行った研究結果では、毎週連続で筋トレをし続けるよりも、休息を入れた方が、筋トレ効果が上がることを示唆しています。2018年キール大学の研究でも、休息をしっかり入れた後の方がより筋肉が成長したという結果が出ています。

つまり、「休息」は筋トレ効果をさらにアップさせてくれるんです!

慢性炎症を改善し、さらには筋トレの効果もアップさせてくれるので、安心して休息を入れてください!炎症がおさまったら筋トレを再開しましょう!

なかなか炎症は目で見て分かるものではありません。しかし、体は何かしらサインを出してくれているもの。体のサインをしっかり確認して、より健康的に、より効果的に筋トレを行っていきましょう!

動画内では他の情報についても説明があります。興味がある方は是非最後までご覧ください。

参照元:【筋トレ科学】筋肥大・筋力増強に必要な炎症の高め方と不必要な炎症の抑え方3選 

ABOUT THE AUTHOR

パーソナルトレーナー井上美紀
筑波大学 体育専門学群卒業後、約12年間のサラリーマン生活を経てパーソナルトレーナーに転身。一人ひとりその日の調子を見て「トレーニング」「ストレッチ」「整体」を組み合わせた施術で、その人が持っている力を最大限に引き出すサポートをしている。年代は未就学児から70代までと幅広く対応。肩凝り・腰痛・不定愁訴などの対応をメインとしながら、頚髄損傷を含む身体障がい者へのトレーニング・ケア、パラアスリートのサポートも行っている。
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