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陸上競技 男子100m走 アジア記録保持者 中国 蘇炳添(そ へいてん)選手のスタートテクニックに迫る|短距離 ロケットスタート

陸上競技 男子100m走 アジア記録保持者 中国 蘇炳添(そ へいてん)選手のスタートテクニックに迫る|短距離 ロケットスタート

陸上競技の花形である男子100m走。現在アジア記録保持者である中国の蘇炳添(そ へいてん)選手は、中国で初めて10秒の壁を破った選手で、2015年には世界選手権100mでアジア勢初の決勝進出を果たし、東京オリンピック 準決勝の舞台で9秒83を記録。自身が持つアジア記録を更新しました。

アジア記録を更新した2021年、蘇炳添選手の年齢は31歳。30代になった今もなお進化を続ける蘇炳添選手のすごさはなんといってもロケットスタート。アジア新記録を出したレースの60mの通過タイムは6秒29で、これは室内60mの世界記録6秒34よりも速いんです。

今回は蘇炳添選手のスタートテクニックについて解説します。

速いピッチ×大きなストライド

スタートは速いピッチを実現できたとしてもストライドが小さく、細かくきざむような走り方になると体力を消耗する割に、意外と前へは進めません。速いピッチ×大きなストライドが重要になります。

と、言葉では簡単に言えますが、これを実現するのは至難の業。蘇炳添選手がこれを実現している秘訣は腕ふりにあります。

腕を思いっきり斜め前へ振ることで、上半身で骨盤を引っ張ってくるような動きになり、全体でみると身体がローリングしているような形になります。これが、ピッチを上げながらもストライドを大きくとる秘訣です!

この点に注目して蘇炳添選手のスタートの動きを動画で確認してみてください。

お尻の強化

上記のようなスタートテクニックがまさに蘇炳添選手のすごさですが、そもそもそれを活かすためにはフィジカルが伴っていないとできません。やはり短距離走においてのエンジンはお尻!大きなパワーは鍛えられたお尻から発揮されます。

身体は一朝一夕では変わりません。小学生・中学生はランジやスクワットジャンプなどの補強を、高校生・大学生はウエイトトレーニングに取り組み、継続して身体の土台作りにも励みましょう!

蘇炳添選手に近づくために、お尻の強化、そしてスタート時の腕ふりと身体のローリング、この2つを意識して練習に取り組んでみてください!

参照元:【スタート苦手な人だけ見て!】蘇炳添のフォーム解説&実践(100mアジア記録保持者) 

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パーソナルトレーナー井上美紀
筑波大学 体育専門学群卒業後、約12年間のサラリーマン生活を経てパーソナルトレーナーに転身。一人ひとりその日の調子を見て「トレーニング」「ストレッチ」「整体」を組み合わせた施術で、その人が持っている力を最大限に引き出すサポートをしている。年代は未就学児から70代までと幅広く対応。肩凝り・腰痛・不定愁訴などの対応をメインとしながら、頚髄損傷を含む身体障がい者へのトレーニング・ケア、パラアスリートのサポートも行っている。
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