東京都立日野高校は、都立の強豪校として有名です。2016年ドラフトで千葉ロッテマリーンズから1位指名を受けた佐々木千隼投手は都立日野の出身で、プロ野球選手も輩出している高校です。2013年の全国高校野球西東京大会では、初の決勝に進出したものの、強豪日大三高に敗れ準優勝。
この都立日野が実践している練習を紹介します。工夫を凝らした様々な練習をやっている都立日野ですが、筆者が特に注目した練習が、
へろへろティー
という名のティーバッティング練習です。いかにも疲れそうできつい練習そうですが、そうです。これは大変な練習だと思います。
これも、都日野の名物練習。打ち終わったあと、へろへろになるために名付けられた。1分間で35球、全力でティーを打ったあと、20カウントのモモの上げ。さらにもう一度繰り返し、さらに35球の計105球を打って1セットだ。
これを交互に、3〜4セット繰り返す。全力で振り切るから腕がパンパンになり、やがて腕力だけではバットが振れなくなる。そこから、体幹や股関節を中心に、下半身で振るイメージが染み込んでいく。 *1
以上が練習内容であり、なぜ疲れるまでやる練習なのかが分かると思います。確かに、こんなにスイングすると腕がパンパンになるのは当然です。腕がパンパンになると、使える部位は腰や下半身のみになるので、下半身を使わざる得ない状態になることに、この練習の意味があるようです。
「下半身で振るイメージ」を染み込ませ、定着させるためには、すごくきついですが良い練習だと思いますし、フルスイングを何本も行いますので、スイングスピードや打球に違いが出るのも当然です。
この「へろへろティー」は是非オススメの練習ですし、疲れている時だからこそやれる練習、というの練習を色々試してみるのも良いでしょう。
動画は冒頭で紹介しました2013年の全国高校野球西東京大会の準決勝、都立日野vs国士舘とのハイライトです。炎天下の中、延長10回で3点を取る、粘りと打撃力は、もしかするとへろへろティーが源になっているかもしれませんね。では動画をご覧ください。