
速く走るためのとても重要な要素として「腕ふり」があります。なぜ腕ふりが大切なのか、どういった腕ふりをすれば速く走れるようになるのか、今回は末尾の動画をもとに腕ふりについて解説します。
腕ふりの重要性
腕ふりがなぜ重要かというと、腕と脚は連動して動くためです。
たとえばサッカーのボールを蹴る時、脚だけ動かすより腕も動かした方が蹴る力は増します。右腕を後ろに引くことで右脚が前に出やすくなります。他の動きでも同様に、基本的には腕と脚は連動して動きます。
そして、脚よりも腕の方が軽いため、腕の方が速く往復させることができます。
短距離走で、ある一定の速度を超えて、ある一定のピッチを超えた瞬間、腕の動きに脚の動きがついてくる局面があります。これが最も速い速度で走れている局面です。つまり、腕の動きが脚の動きをリードする感覚がない方は、トップスピードに至っていない可能性があるということです。
今回の腕ふりをマスターして、トップスピード下で腕が脚をリードする感覚を是非覚えてください。
腕ふりの可動域
腕ふりは大きくしっかり可動域をとることを意識しましょう。前述しましたが、腕と脚は連動して動きます。そのため、腕ふりの可動域が狭くなると、脚も小さく回ることになります。
腕ふりの可動域の目安は以下です。
- 前手の位置:親指が鼻につくくらい
- 後手の位置:ポケットのやや上・後方の位置に手をおき、肘が90度の状態
上記を目安に腕のふり幅をとっていきましょう。
力を入れるのはポケット通過後
いかにリラックスして腕がふれるかも大切になります。
ずっと力を入れるのではなく、後ろに引いた時、手がポケットを通過した瞬間だけ力を入れるよう意識しましょう。力を抜くポイントと入れるポイントの区別はどのスポーツでも非常に重要になります。
「U」の字に動かす
腕を動かす軌道は横から見た時に「U」の字になるようにしましょう。
肘が伸びてしまうと「U」の字になりません。肘は伸ばさず、肩周りの可動域は大きくとりながらも、腕はコンパクトに回せるようになってくると、腕ふりのスピードがアップします。前後に腕をふるという意識より、上下の動きを意識するとやりやすいと思います。
いかがでしょうか?上記3点を意識して、まずはその場で腕ふりだけを試してみてください。その後、実際に走りながら試してみましょう。
一朝一夕で身に付くものではなりません。リラックスしながら速く強い腕ふりができるようになるまで、毎日100〜200回単位で練習してみてください!