
長距離走をより速く走る時、ペース配分はどう考えていますか?今回はペース配分について、末尾の動画をもとにお伝えします。
初心者におすすめ「イーブンペース型」
イーブンペース型は無理のない一定のペースで最初から最後まで走るペース配分のことです。初心者はペースのアップダウンがないこのイーブンペース型の方が、速く走れることが多いです。
このタイプには3つのメリットがあります。
1.最小限の力走ることができる
ペースのアップダウンが生じると着地時の衝撃や心拍数が変動するため疲労が溜まりやすくなりますが、イーブンペース型はペース変動がないことが特徴なため、疲労は溜まりづらく、無駄な力を使わないことが特徴です。
2.リズムが整いやすい
一定のペースで走るため、歩数や歩幅がほとんど変わらず呼吸やリズムが整いやすい走り方です。
3.失敗が少ない
初心者に多いのは前半ペースを上げるイメージを持つことでオーバーペースになってしまうことです。後半失速してしまうことが散見されるため、初心者はまずはイーブンペース型から入ることをおすすめします。
注意点
コースに起伏がある場合はペースを一定に保つことは難しいため、コースによっては、「ペース」を一定に保つという意識より、「使う力の量」を一定に保つ意識で取り組むとよいでしょう。
また、どのペースで走ると一定で走り続けることができるのか、普段の練習からタイムを意識し、しっかり自身に最適なペースを把握しておく必要もあります。
前半貯金型
前半貯金型とは、イーブンペースよりも少し速いペースで走り、後半にタイムの貯金を作るペース配分です。
イーブンペースより少し速いペースでコース全体の8割くらいまで走れることが目安となります。5割くらいまでしか走れない場合は、後半大失速する可能性があるため要注意です。
前半ペースをおさえ過ぎて、体力を残したままゴールするという経験がある方は前半貯金型を試してみてはいかがでしょうか。うまく後半に貯金を作ることができると、後半に余裕ができて、呼吸やフォームの乱れを抑えることにも繋がります。
後半追い上げ型
前半はややペースは抑えめで、後半になるにつれてペースを上げていく戦略です。
このタイプは前半はウォーミングアップ気分で入れることがメリットの1つです。マラソン大会はスタート付近が非常に混雑していて思うようにペースを上げることができないことが多いため、そういった場面でも気持ちに余裕を持ってレースに臨むことができます。
ただし、前半のペースをおさえ過ぎると後半が絶望的になります。また、前半ペースを抑えているつもりでも意外と力を使ってしまっていることがあり、後半ペースが上がらないことがあります。これは最もタイムが遅くなるケースなため、こういった経験がある方は、イーブンペース型若しくは前半貯金型に切り替えてみてください。
地力を上げることももちろん大切ですが、自分に合ったペース配分を知ることもタイム短縮に繋がります。最適なペース配分を見つけて、自己新記録を更新しましょう!