身体作りに大切なタンパク質を摂取するため、普段から肉を食べている人は多いと思います。
では、肉の種類はどのように選んでいますか?
種類によって栄養価は異なります。
今回は、肉の種類別の栄養について解説します。
種類別!お肉の特徴
今回は日本でよく食べられている、鶏肉、豚肉、牛肉それぞれの栄養面における特徴を解説したいと思います。
これから細かい数値も出てきますが、これは平均値としてとらえてくださいね。
同じ種類、同じ部位のお肉でも、脂肪が多いと脂質の量やカロリーが増えますし、赤身だと脂質の量は少ないという傾向にあります。
1.鶏肉
タンパク質の他に鶏肉はビタミンAを豊富に含んでいます。
部位にもよりますが、豚肉や牛肉と比較すると約10倍含まれています。
ビタミンAは、目や皮膚の粘膜を健康な状態に保つ働きがあります。
アスリートにとって、目の健康はとても大切ですよね。
例えば、野球やテニスなどのスポーツでは、動く小さなボールをしっかりと見えていなければなりません。
また、屋外スポーツをする場合、紫外線をたくさん浴びるので、目や皮膚に負担がかかります。
最後に、100g当たりのカロリー・たんぱく質・脂質の量を部位別に紹介します。
- むね肉(皮なし)
116kcal、タンパク質23.3g、脂質1.9g - ささみ
127kcal、タンパク質19.0g、脂質5.0g - もも肉(皮なし)
127kcal、タンパク質19.0g、脂質5.0g
2.豚肉
豚肉には、疲労回復のビタミンと言われているビタミンB1が豊富に含まれています。
炭水化物(糖質)は私たちのエネルギー源ですが、炭水化物だけ食べていても体内でエネルギーに変わってはくれません。
豚肉に含まれているビタミンB1を一緒に摂ることにより、エネルギーに変わります。
運動後で疲れている身体はエネルギー不足の状態です。
エネルギーが不足すると、身体は筋肉を分解してエネルギーにしようとします。
疲れている時は、エネルギー源である糖質とビタミンB1を摂取して、身体にエネルギーを補ってあげたいですね。
最後に、100g当たりのカロリー・たんぱく質・脂質の量を部位別に紹介します。
- ロース
150kcal、タンパク質22.7g、脂質5.6g - もも(赤身)
143kcal、タンパク質21.9g、脂質5.3g - 肩(赤身)
127kcal、タンパク質20.9g、脂質3.8g
3.牛肉
牛肉は鉄が豊富です。
部位にもよりますが、豚肉や鶏肉の3~4倍の量を含んでいます。
しかも、牛肉に含まれている鉄は「ヘム鉄」と言われるもので、身体への吸収率が高いとされています。
アスリートにとって、鉄は重要な栄養素です。
アスリートは様々な条件から貧血になりやすいにも関わらず、運動中はたくさんの酸素を体中に運ぶためにたくさんの鉄(ヘモグロビン)が必要です。
鶏や豚と比較して脂質が多い傾向にありますが、貧血対策をされたい方は牛肉を取り入れてみてはいかがでしょうか。
- ヒレ
143kcal、タンパク質19.1g、脂質15.0g、炭水化物1.0g - もも肉(赤身)
127kcal、タンパク質21.3g、脂質10.7g、炭水化物1.0g - 肩肉(赤身)
150kcal、タンパク質20.2g、脂質12.2g、炭水化物1.0g
どんな調理法がある?
脂質を減らしたヘルシーな料理に仕上げたい場合は、茹でるのが一番ですが、茹でるとビタミンB群、ビタミンCなどの水溶性のビタミンは流れ出てしまいます。
もし茹でる場合は、ゆで汁をスープに使うといいでしょう。
電子レンジ調理は水なし油なしで加熱することができるので便利です。
また、ビタミンAやビタミンEなどの脂溶性のビタミンは油との相性が良いです。
脂溶性のビタミンを意識して取りたい場合は炒め物が手軽で簡単ですね。
普段食べているお肉でも、種類や部位によってたくさんの違いがあることが分かったかと思います。
それぞれに特徴があるので、目的に合ったお肉を選んでくださいね。