2017年の夏の甲子園を沸かせた広島東洋カープの中村奨成選手ですが、ホームランの記録で沸かせたのはもちろん、個人的には「強肩」でも沸かせたのではないかと思ってます。
紹介している動画は、中村選手が強肩として名前を轟かせた代名詞的な動画です。相手のバントに対して、素早くボールを処理し、自慢の強肩でセカンドホースアウト。パーフェクトなバント処理と言えます。この時点でプロレベルと言って良いでしょう。
セカンドのホースアウトを狙うキャッチャーのバント処理で大事なことは3つです。「低い姿勢で」「ボールに対して一直線にダッシュ」という一般的で大事なことは今回省かせて頂き、筆者が実体験で特に大事だと感じた3つを紹介します。
わざとバントさせる
ほぼ100%バントと分かっており、ランナーの足もそれほど速くない、という条件の時には、バントがしやすいコースにわざと投げ、バントをさせます。コースは外角で球種はストレートが良いです。外角の球であれば、ほぼ逆方向へのバントをやります。ボールが転がる位置が分かっていると、フライング気味で走り出すことができますので、ボールへの到達が早くなります。
中村選手の動画を見ているとバントをわざとさせている可能性が高いです。まさに外角のストレートを要求してますので。バントをわざとさせるのも、セカンドホースアウトを狙うために大事な要素の一つです。
ボールをキャッチしたらワンステップで
ボールをキャッチするまでのダッシュは助走と考えてプレイしていました。キャッチしてからステップ数が多くなるとステップ数分だけアウトの確率が低くなります。キャッチの後ワンステップで送球する、と意識した上で転がっているボールへの入り方(キャッチの仕方)を考えた方が良いです。
セカンドに送球すると決める
正直、この気持ちが最も重要な気がします。「バッターアウトでいいかぁ」という意識でプレイしていたらセカンドホースアウトはなかなか成功しないと思います。言い方がいけないかもしれませんが「ランナーをセカンドで殺す」という気持ちでプレーしないと、スタートも遅れますし、ダッシュも遅くなり、結果セカンドでのアウトは難しくなります。ランナー、バッター、アウトカウント、点差など、様々な要素を考えて導き出した答えがセカンドに投げるのであれば、100%の気持ちでプレーした方が良いと思います。
以上が筆者がキャッチャーをやってて大事だと特に感じた3つです。
それでは中村選手の教科書通りのバント処理をぜひご覧ください。
動画引用元:広陵・中村奨成、バント処理二塁ホースアウト強肩