本記事では、2023年に開催された第95回記念選抜高等学校野球大会に出場した大阪桐蔭高校が行っているボール回しの工夫をご紹介します。
2023年のセンバツでは、「世代ナンバーワン左腕」と呼ばれるエースの前田悠伍投手や俊足が武器の1番・山田太成選手、主軸を務めた徳丸快晴選手や南川幸輝選手を擁し、史上初の「2度目の春連覇」に挑みました。
【基礎こそ大事】大阪桐蔭・天理など強豪校が取り組む捕球練習・ボール回しをイッキ見!
惜しくも優勝には手が届きませんでしたが、その完成度の高いチーム力は甲子園でも際立っていました。今回は、大阪桐蔭の守備の基本を支えるボール回しの練習方法に注目します。
ボール回しは守備練習の基本
本塁・一塁・二塁・三塁の4箇所に分かれて、時計回りや反時計回り、あるいは送球先をランダムで素早くボールを回していくのが、一般的な「ボール回し」と呼ばれる練習のやり方です。
キャッチボールをより実際の守備に近い形で行うボール回しは、守備の基本練習であると言えるでしょう。
このボール回しの練習では、タッチプレーの動作を加えたり、ワンバウンドの送球で行ってみたり、さまざまな工夫を取り入れることができます。
走りながらのボール回し
大阪桐蔭高校では、このボール回しを「走りながら」行います。各選手が塁間を走る中で、ボールを受けて、先の塁間を走っている選手にボールを投げる。これを繰り返していきます。(10:31〜10:50)
常に動きながら捕球と送球を繰り返す「走りながらのボール回し」の練習。「走る」という工夫をひとつ加えるだけで、さまざまな効果をもたらします。
・スナップスローやランニングスローの技術の習得
・挟殺プレーやベースカバーの連携の動きの反復練習
ボール回しの基礎的な練習ひとつとっても、大阪桐蔭高校が実戦のさまざまな場面を意識して行っていることがわかります。
ボール回しはどの野球チームでも行っている練習です。このボール回しに一工夫加えて、さらにチームの守備力向上を狙ってみてはいかがでしょうか。