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ウサイン・ボルトが世界最速たる所以

ウサイン・ボルトが世界最速たる所以

2009年世界陸上ベルリン大会で、ジャマイカのウサイン・ボルト選手が9秒58の世界新記録を樹立しました。その後10年以上、9秒60の壁を破るものは未だに現れておらず、驚異的な記録だということが分かります。

オリンピックやその他の世界の舞台で、100mだけにとどまらず、200mや4×100mリレーも、短距離走のタイトルを軒並み獲り続けた人類史上最速の男。

両手の人差し指を斜め上へ掲げるボルトポーズは、1度くらいはやってみたことがあるのではないでしょうか?

今回は、ウサイン・ボルト選手の速さの理由に迫ります!

最大約3mの歩幅

まず、「スピード」についてですが、スピードは「歩幅 × 足の回転(ピッチ)」で表されます。歩幅は広くて、且つ足をどんどん回転させれば速くなるのはイメージできるかと思います。

ただ、この2つの要素は相反関係にあり、歩幅が広くなれば回転は落ち、回転が上がれば歩幅は小さくなると言われています。

ウサイン・ボルト選手の歩幅は1歩で最大3m、ピッチは1秒間に最大4.7歩と言われています。世界記録を出したレースでは、100mを43歩で駆け抜けたとか。100m平均すると歩幅は2.32m。

ちなみに、日本人で初めて10秒の壁を破った桐生祥秀選手は歩幅や100m平均して2.1mくらい、ピッチは1秒に4.7歩ほど。他の日本を代表する選手も100mを47歩〜48歩くらい、ピッチも4.7〜4.8歩くらいです。

単純に考えると、ピッチは同じくらいで歩幅は約20cmウサイン・ボルト選手の方が広いので、1歩踏み出すごとに20cmの差が開くということ。100m40歩だったとしても8mの差がつきます。

歩幅もピッチも0.1違うだけで、タイムが大きく変わってくるなか、ウサイン・ボルト選手の歩数の少なさ、つまり歩幅の大きさはやはりスゴイ!その歩幅でも足の回転数は下げない。これが出来るから、強いんですね。

ゴール前でもスピードがほとんど落ちない

これはボルト選手に限った話ではありませんが、速い選手は100m後半にスピードが落ちません。

100m走は、ゴールの瞬間が一番スピードが速いかと言うとそうではなく、だいたいの選手が70m付近で最もスピードが速くなり、そこからの残り30mは、わずかにスピードが落ちるというデータがあります。

速い選手ほど、スピードが落ちる幅が少なく、トップスピードに近い速さでそのままゴールまで駆け抜けるというわけですが、ウサイン・ボルト選手はほとんど落ちない。これも速さの秘訣ですね。

体幹の強さ

もう1つの速さの秘訣は姿勢!

前述したようにスピードは歩幅と足の回転という大きな要素が2つありますが、姿勢が悪いと、この両方ともうまくいきません。

身体がブレたり、頭がグラグラしていても、地面に力を伝える際にロスが発生し、スピードに乗れないという結果になります。

腰から頭まで真っすぐな姿勢を保った状態で、手足を大きく自由に動かすためには、手足の勢いに振り回されない体幹の強さが必要になります。

足が速くなりたい人は、体幹強化は必須ですね!

それでは動画をご覧ください!

ウサインボルトが速い2つの秘密を体のプロ理学療法士が解説

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