FMVスポーツ

世界陸上 5000m 日本勢26年ぶりの入賞 田中希実選手 直前合宿に密着!|陸上 ランニング 長距離 練習方法 メニュー

世界陸上 5000m 日本勢26年ぶりの入賞 田中希実選手 直前合宿に密着!|陸上 ランニング 長距離 練習方法 メニュー

2023年8月19日から27日までハンガリーのブタペストで行われた世界陸上。今大会は女子やり投げで北口榛花選手が日本の女子選手としてフィールド種目初の金メダル獲得や、男子110mハードル泉谷駿介選手がこの種目で日本人初の入賞、男子3000メートル障害では三浦龍司選手がこの種目の世界陸上で初の入賞など、「初」の文字が飛び交う大会でした。

そして、その中でも注目したいのは、26年ぶりの快挙!女子5000m8位入賞した田中希実選手。まずは世界陸上のレースをご覧ください。

【日本勢26年ぶり入賞の快挙】田中希実、世界の8位!!!【世界陸上ブダペスト/女子5000m決勝】ハイライト

長い距離になるとやはり強いのはアフリカ勢。そして決勝の舞台にアジアから出走したのは田中選手ただ1人。アジア人、日本人の活躍がなかなか見られなかったこの種目で、世界のトップ選手の仲間入りを果たした田中選手。どのような練習を行っているのか、今回は世界陸上前の合宿に密着した動画をもとに、田中選手の練習内容をみていきましょう!

2500m × 2set (Rest 300m walk)

この日は世界陸上に向けてのポイント練習だったんだそうです。ポイント練習とは走力アップのための高強度の練習のこと。しかも、動画を見ているだけだと分かりませんが、練習に使っている競技場がある場所の標高はなんと1,750m!空気がうすい高地でのトレーニングですね。

このように高地でトレーニングする選手が多いのは、高地の方が空気が薄いため、その中でも対応できるように体内で赤血球やヘモグロビン濃度を上げてくれるからなんです。この濃度が上がった状態で低地に戻ると酸素も豊富にあり、その酸素を体内で運搬する赤血球やヘモグロビンも豊富ということで長距離の選手にはプラスに働きます。

さて、この日の練習内容は2500m × 2setというもの。

単に2500mを2回走るのではなく、400mを設定タイムで走って100mをジョグで繋ぐということを5回繰り返す練習。しかも2セット目の方が速いタイムが設定されているんだそうです。2セット目の設定タイムが速くなっているのはやはり世界の決勝の舞台で戦うため。1セット目と同じ設定タイムでも十分練習にはなりますが、世界で戦うためには追い込むことが必要だと、コーチでもある田中選手の父親 田中健智さんは話しています。

本番さながらの練習

練習の結果、なんと設定タイムより速いタイムでこの練習を完遂した田中選手。2セット目の3回目の400mの場面(動画内15:00~)や、4回目の400mの場面(動画内16:15~)で、何度かペーサーから離されそうになる場面がありましたが、完全に離されることなく喰らいついていき、最後にはペーサーを追い抜く勢いで上げてくるあたりに田中選手の強さが現れています。また、ラスト200mのところでカメラが並走していますが(動画内17:50〜)、このスピードにも注目して欲しいところです。

世界では離されだした時に気持ちで負けてしまうとそのまま離れる一方。辛いところで粘ることを意識していたと練習後に田中選手が話しています。

世界や日本のトップ選手は練習の1本1本がレースさながらの緊張感の中行われています。当たり前ですが、常に目的意識があり、練習のための練習ではなく、本番のための練習が行われていることが動画からも伝わってきます。強くなりたい方はプロの練習を見るだけでもいい刺激がもらえるのではないでしょうか?

それでは動画をご覧ください。

【驚愕】世界選手権前の田中希実選手の合宿に密着!1500m、5000m2種目出場【日本代表】【女子日本記録保持者】

Return Top