ボクシング界でアジア人初の主要4団体統一王者である井上尚弥選手を知っていますか?圧倒的な実力とパーフェクトなボクシングスタイルから「日本ボクシング史上最高傑作」と言われてます。
井上選手の戦績は25戦全勝22KO。アマチュア時代の81戦を加えてもなおダウン経験は未だなし。軽量級離れした圧倒的パワーについつい注目しがちですが、実は卓越した防御技術の持ち主でもあります。
今回も前回に引き続き井上選手がダウンしない理由を、元WBA世界スーパーフェザー級王者の内山高志選手が分析している動画をもとに解説します。
15連続KO勝ちの選手にノーガード… 絶妙な相手との距離感
井上選手は2022年2月チャリティーイベント「LEGEND」において元WBC世界フライ級王者の比嘉大吾選手と対戦。
スパーリング形式ではあったもののデビューから15連続KO勝利の日本タイ記録を持つ比嘉選手に対して井上選手はあえてガードを下げて顔を前に出し比嘉選手にパンチを打たせる場面を何度か作りました。
その姿を思い返した内山選手は驚きを隠せなかったそうです。
彼は「距離感が微妙にズレるだけで強いパンチは打てなくなります。あの比嘉選手との試合、『この距離で、この足の位置なら強いパンチは打てない。』とわかっていたから、井上選手はわざと打たせていたんです。」と振り返ってます。
井上選手の防御技術の1つである相手との距離のとり方をまざまざと見せつけられた試合でした。
ブロックよりもスウェーで避けるから当たらない
相手選手との距離のとり方がうまくても、時にはタイミングよく踏み込まれ距離を詰められることがあります。その時、防御するための次の選択肢はブロックやスウェーなど、相手のパンチを防いだり避けたりする技術です。
井上選手の技術はどうなのでしょう。
内山選手は「もちろんブロックはしっかりしてるし目もいい。それから大きく動かない。常に必要最低限の動きしかしてないから避けたあとすぐに攻撃に移れます。井上はそれを足のステップでやっている。パンチをバックステップで避けるのは相当難しいですよ。」と井上選手を称賛しています。
上記を参考に井上選手の試合を観戦しましょう!いつもと少し違った見方で楽しめると思います!