ボクシングのパンチ、左アッパーを見たことはありますか?自分の前の手である左拳を相手の見えない場所になる真下からまっすぐ突き上げる強烈なパンチです。
左アッパーのメリットは見えづらいところと、相手のガードの隙間を掻い潜ることができるので、急所である顎にパンチを出すことが可能となります。
左アッパーのデメリットは、パンチを出す時に動きが大きくなってしまう事と、自分もガードを下げた状態になるので、相手の攻撃をもらいやすくなってしまうことがことが弱点です。
ボクシングで効果的なパンチ、左アッパーを解説します。
体を前に入れてから動くのがポイント
自分の右手は顔の横、左手は顔のこめかみより少し前に置き、体を少し半身の状態にします。。構えについては、「ボクシングの構え方・ステップインからのジャブについて解説」の記事をご覧ください。
左アッパーを打つ時には体を前に入れてから動き始めるところがポイントです。
体を前に動かすとは、右肩を少し前に出すイメージです。右肩を少し前に出すことで相対的に左腕がやや後ろへ下がります。そこから、再度左肩を前に出すように体を動かして左アッパーを打ちます。
左手と体が同時に動く打ち方もありますが、体の動きで作った力を左腕に伝えるには、自分の体が動いてから手に伝える方が強烈アッパーになります。
右肩を前に出す動きで、自然と左腕が一回後ろに下がるこの状態を作ることが大切です。
体から腕へ力を伝える感覚は「子供が駄々をこねる動き」
体を素早く捻る動きで作り出した力を左腕に伝えることで、より強烈なアッパーを打つことができますが、この体から「腕へ力を伝える」という感覚がなかなか分かりづらいと思います。
この感覚を養う方法として、子供が嫌だ嫌だと駄々をこねて肩と胸を動かす動きをすることがおすすめです。(動画1:57〜)腕は脱力してただぶら下がっているだけの状態にして、体を捻ると、力を全く入れていない腕も少し遅れて前後に揺れます。
これは、腕の力で腕を動かしているわけではなく、体の動きによって生み出した力で腕を動かしていることになります。これを左アッパーでも活用していきましょう。
左アッパーを打つ直前に、左股関節を折りたたみ、自分の左半身を少し後ろに引きます。この時少し左のお尻を落とすイメージで行うと股関節が折りたたみやすくなります。
左アッパーの流れは以下のようになります。
- 1.左股関節を折り畳む
- 2.左手を下ろす
- 3.左半身を前に押し出すように体を捻る
- 4.捻りによって生まれた力が左手に伝わる
- 5.アッパーを打つ
③→④で体から腕に力を伝えるという点を意識して行ってみてください!これまで以上に強烈なアッパーが打てるはずです!
重心は前に突っ込みすぎない
前に体を移動した時、重心が前に突っ込みすぎないよう注意しましょう。重心が前に突っ込みすぎると体が前に流れてしまいます。左足の上で左のお尻と足を使って地面を捉え、左アッパーを上げるのがポイントです。
それでは動画をご覧ください!