どんな競技も、基本的には体幹部から大きなパワーを出しそれを手先・足先の末端部に伝えていきます。
そして、足首は、水に力を伝える最後の部位である足先の軌道をコントロールします。足首の動きひとつで水に力を伝えきれるかどうかが変わります。
どれだけ体幹部で大きなパワーを発揮できても、それがしっかりと水に伝わらないことにはパフォーマンスアップには繋がりません。足首も速く泳ぐためには無視できない要素の1つです。
しかし、足首にかたさを感じている人は少なくありません。関節は柔らかければいいというものではありませんが、かたくて可動域が狭くなるとどうしてもパフォーマンスを下げやすくなります。
今回は足首の可動域を上げつつ、しっかりコントロールするためのトレーニングについて紹介します!
足首の解剖 足首はまっすぐついているわけではない
まず、足首の構造について知っておいて欲しい点が1つあります。
くるぶしに注目すると、外くるぶしの方が内くるぶしに比べ、やや後ろ且つ下にあります。内くるぶしは外くるぶしよりやや前且つ上にあります。
この内と外のくるぶしを繋いだラインをイメージすると、正面から見て真横になるわけではなく、上下・前後にやや斜めになることが分かります。
このラインに沿って足首は動くため、足首を反らせる背屈の動きではつま先がやや外を向き、足首を伸ばす底屈の動きではつま先がやや内を向くというポジションが、足首の構造的には動かしやすくなるということを頭に入れておきましょう。
バタ足を教える際に、少しつま先を内側に向けるよう指示することがありますが、これは理にかなっているということです。
足首の動きをよくするエクササイズ①
それでは、足首の動きをよくするためにどういった動きをすれば良いのか、トレーニング方法をお伝えします。
<やり方>
1.楽な体勢で座り、片足を伸ばす
2.足首も伸ばす(底屈)
3.足裏のアーチの真ん中あたりが内くるぶしにできるだけ近づくようにつま先を内側に向けていく
※この時、つま先の高さは②の状態のまま真横に移動させます。つま先が上がって、足首を伸ばしている状態が甘くなりやすいので注意しましょう。
攣りやすいトレーニングですので無理ない範囲で少しずつ行いましょう。
足首の動きをよくするエクササイズ②
次は反対の動きを行います。
<やり方>
1.楽な体勢で座り、片足を伸ばす
2.足首を反らす(背屈)
3.足の小指側のでっぱった部分(足の真ん中付近)を外くるぶしに近づけるように、さらに足首を反らしていく
小指側がくるぶしの方に上がってくるような動きになります。中には翌日筋肉痛になる方もいますので、こちらも無理ない範囲で試してみてください。
足首も大事な関節の1つです。時間をとらずにできるエクササイズなので、毎日の練習前の準備運動に是非取り入れてみてください。動画内では他にも足首の可動域を出すための情報を紹介しています。興味がある方は最後までご覧ください。