サプリメントで「クレアチン」という名前を聞いたことがあると思います。
クレアチンは、ボディビルやスプリンター、スイマーや球技を行うアスリートなど、さまざま競技の選手が活用しているサプリメントです。筋力や持久力、回復力などに影響を与えると言われています。
では、具体的にクレアチンは体内でどのような働きをするのでしょうか?メカニズムを理解すると、摂取方法の判断が可能になります。最大限活用するために、クレアチンの働きについて解説します。
クレアチンがエネルギー産生に寄与するメカニズム
人が身体を動かす時のエネルギーの正体は「ATP(アデノシン三リン酸)」という物質です。
ATPはアデノシンとリン酸が3つ繋がった物質です。そして、このATPからリン酸が1つ離れる反応をする時にエネルギーが発生し、このエネルギーによって身体を動かすなど、全ての身体の活動、動作を行うことができています。
しかし、このATPは体内に少ししか蓄えがなく、数秒で底をつきます。つまり、ATPを分解してエネルギーを作ると同時に、新たなATPを作り続ける必要があります。
この新たなATPを作る時に、リン酸が必要になるのですが、このリン酸を補充してATPを素早く作り出すことに貢献するのが「クレアチンリン酸」です。このクレアチンリン酸を増やすために、クレアチンを摂取するというわけです。
クレアチンサプリメントを摂取することで筋肉のクレアチン濃度を30%程高めることができると言われています。筋肉のクレアチンの濃度を高め、クレアチンリン酸の合成速度を上げることで、ATPを素早く持続的に作り出す能力を高めることができるんです。
少し難しい話になりましたが、なんとなくイメージはついたでしょうか?
クレアチン効果はトレーニング時から摂取を
クレアチンを摂取することで、30秒未満の全力運動でのパフォーマンス向上は1〜5%ほど、2分半未満の比較的長めの全力運動や高強度運動などでも5~15%ほど向上すると言われており、効果は高いです。また、長時間の持久パフォーマンスにおけるラストスパートの能力を高めることも示唆されています。
さらには、練習やトレーニングの質や量を高める可能性もあります。つまり、本番だけでなく、練習の段階から摂取することがおすすめです。
クレアチンの摂取方法
すぐに効果を得たい場合は、「5〜7日間 1日に5g×4回摂取」し、「8日目から 1日に3〜5g程度を1回摂取」することで効果を持続できるとされています。また、糖質やたんぱく質を一緒に摂取することで筋肉への取り込みが促されます。
いかがでしょうか?クレアチンはエネルギーをよりたくさん生み出すことを助けてくれるサプリメントのため、どの競技にでもメリットがあります。是非活用してみてください。
クレアチンが体内でエネルギーを作り出すメカニズムについて、動画では図を使って説明されています。文字で分かりづらかった方は動画でもご確認ください。