オリンピックや世界陸上を見ていると、100mの選手はみなさんムキムキですよね。それくらい短距離選手は筋肉が必要だということ。速く走るためには全身の様々な筋肉が必要ですが、今回はその中でも「腸腰筋」のトレーニングについて紹介します。
腸腰筋は脚を上げる時に主に使われる股関節の前面にある筋肉です。走る動作では後ろに蹴った脚を前に引き戻す局面で主に使われます。この筋肉が弱いと、脚を前に十分に引き戻せず、脚の回転が小さくなったり、地面との接地時間が長くなったりと速く走るうえでは不都合なことが多々起こります。
脚の速さと腸腰筋の筋肉の太さは比例していると言われている程、速く走るうえで腸腰筋は欠かせない筋肉なんです。
また、腸腰筋は腰痛にも深く関係している筋肉になります。昨今は腸腰筋がかたまっている人が非常に多いため、短距離選手に限らず、一般の方も是非取り入れて欲しいトレーニングです!
腸腰筋を鍛えることによる効果
腸腰筋は下半身と上半身を繋いでいる筋肉です。腸腰筋を鍛えることで、そもそもの姿勢が安定したり、走っている時に脚を前に引き出しやすくなります。
ちなみに、運動会などでお父さんがこけてしまうのはこの腸腰筋がかたまっている、若しくは弱っていて、足を前に出せないからなんです。そうならないために、走る前に腸腰筋のトレーニングを行って刺激を入れておきましょう!
腸腰筋のトレーニング方法
1.立位になり1.5Lのペットボトルを足元に置く。高さが20~30cmくらいのものであれば他のもので代用可能!
2.ペットボトルの後ろに、反対の足はペットボトルの横に置く。
3.ペットボトルの横に置いた足を上げてペットボトルを飛び越え、反対側の地面ギリギリまで下ろす。
4.これを繰り返す。
このトレーニングで意識するポイント
・大切なのは軸足側です。軸足がグラグラしないよう、地面に1本の棒が刺さっているかのように微動だにせず、その状態をキープしたまま反対の足の上げ下げをスムーズに行えるように繰り返しましょう。
・手でバランスをとりたくなるので手は胸の前でクロスしておきましょう。
・足の上げ下げに合わせて体全体まで上下しないよう注意が必要です。動いているのは上げ下げしている脚のみ。それ以外の部分はできるだけ動かないよう意識しましょう。
屋外でも自宅でもどこでもできるシンプルなトレーニングです。是非試してみてください。動画では応用編もありますので最後までご覧になりたい方はこちらからどうぞ▼
腸腰筋のトレーニング(立位)【為末大学】