短距離の選手の中には、股関節の前面(鼠径部)に痛みが出たり、股関節がかたまって動きが悪くなる時があります。日頃から真面目に練習を重ねていると、よく使う筋肉には疲労がたまりかたまっていきます。ケアが適切にできていないと、その積み重ねで少しずつ体が歪み、怪我をしやすい体へと導かれてしまうんです。
ある程度年を重ねると、ウォーミングアップ・クールダウンの大切さや体のケアの重要性が実感できると思いますが、若い人はアップ無しでもある程度動けてしまうので、あまり体を労わるということを意識していない人が多いように感じます。
しかし、小学生でも驚くくらいかたまります。小学生でかたまるのですから、中学生・高校生もしかり。今回は股関節前面に違和感を感じる人に、特に行って欲しいセルフケアについて紹介します。
股関節前面の痛みの原因は大腿筋膜張筋・大腿直筋・外側広筋
股関節前面に痛みが出たり、つまり感や違和感が出たり、股関節がかたい人に共通していることは、足の付け根の外側と太腿の外側に疲労がたまっていたりかたまっていたりすること。筋肉名で言うと、大腿筋膜張筋・大腿直筋・外側広筋のあたりです。
この辺りがかたまるとO脚のような脚の形になります。そうなると股関節が外側に引っ張られる形になるので、反対の内ももが弱くなって使いづらくなるんです。その状態のままいつも通り動かしているうちに、股関節の動きが悪い部分がぶつかったり引っかかったりして痛みが出たり、人によっては寝起きに腰痛が出たりします。
セルフケア ほぐしたいポイントは太腿にあるツボ 陰市・伏兎
上記のような状態に陥らないために、セルフケアを日頃から心がけましょう!
股関節前面の痛みやかたさ、寝起きの腰痛の場合、ほぐしたいところは太腿にある「陰市」「伏兎」というツボの辺りになります。
伏兎は、骨盤の前の出っ張っている腰骨の部分と膝のお皿の外側を繋いだ線の真ん中あたりに位置します。陰市は膝のお皿と伏兎の真ん中あたりに位置します。
細かい場所はそこまで気にしなくて問題ありません。なんとなくその辺りを触って痛気持ちいいところをほぐしていきます。
ほぐし方
椅子に座って、ほぐしたい方の脚を軽く伸ばします。そして、ツボを押さえて2秒待ちます。その後圧をかけながら指を縦に移動させ、縦向きでほぐしていきます。
速く走るためには股関節の可動域がしっかりとれることが前提です。こういったセルフケアを普段から行い、可動域を落とさないようにしていきましょう!痛すぎず気持ちいい範囲で、是非継続してほぐしてみてください!
股関節(ソ径部)が痛い・硬いときにほぐしたいツボ