筋トレ後の食事としての正解は何なのか、筋トレ従事者は一度は調べたことがあるのではないでしょうか。
しっかり筋トレを行っても、食事内容によってはその効果を半減させてしまう可能性があります。せっかくトレーニングをしたなら、その効果を減らしたくはないですよね。
三大栄養素のうち、脂質は意識しなくても、3食バランスよく食事ができていれば必要量摂れていることがほとんどです。そのため、過剰摂取は気をつける必要はありますが、筋トレ後の食事で特に意識する必要はありません。
今回は、残りの2つ、炭水化物とたんぱく質について解説します。
炭水化物は筋トレで消費した分を補給する 1時間のトレーニングでサツマイモ1本分
炭水化物とは、ご飯やパン、麺類などに多く含まれる栄養素です。炭水化物を摂取すると体内ではインスリンというホルモンが分泌されます。インスリンは筋肉の合成を促進する働きがあることから、筋トレ後は炭水化物の摂取をおすすめする情報が多数あります。
しかし、近年の研究では、筋トレ後に炭水化物を摂取しても筋肉が増える量は変わらないという結果が出ています。このことから、筋トレ後の炭水化物摂取は、筋肉を増やす目的ではなく、筋トレで消費した分を補充するという意味合いで摂取することをおすすめします。
では、どの程度摂取するのがよいのでしょうか?
もちろん個人差やトレーニング強度、時間で変わりますが、様々な研究によってある程度の指標が出ています。
・筋トレ1分:6kcal → 1時間:360kcalを消費している
・エネルギー産生のうち約80%が糖質によるものである
つまり、1時間筋トレをした場合、360kcalの80%、288kcalの糖質が筋トレによって消費されたと計算することができます。筋トレ後はこの288kcal分の糖質を摂取すればよいということです。
糖質は1gから4kcalのエネルギーを作ることができるため、
288kcal ÷ 4kcal = 72g
補給すべき糖質の量は72gということになります。これはサツマイモ1本分くらいの量です。これを目安に、筋トレ後でも炭水化物を摂り過ぎないよう注意しましょう。
たんぱく質は体重×1.6~2.2g(1日)
たんぱく質が筋肉の材料になることはほとんどの方が知っていると思います。筋トレ後は筋繊維の修復をするために体はたんぱく質を欲していますので、たんぱく質不足にならないよう注意しましょう。
ただし、過剰摂取もよくありません。カロリーオーバーになってしまうことはもちろん、腸内環境を悪化させてしまいます。
国立スポーツセンターは、筋肉量を増やすためには1日あたり「体重(kg)×1.6〜2.2g」のたんぱく質摂取を推奨しています。1日でこのくらいの量を摂取できるよう計算して摂取していきましょう。
いかがでしょうか?なんとなくで食事をするのではなく、一度計算をして、それぞれの栄養素のグラム数を確認してみてください。より一層自信をもって筋トレに励みましょう!