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短距離を速く走るための『階段』を使った練習法|50m 100m トレーニング 重心

短距離を速く走るための『階段』を使った練習法|50m 100m トレーニング 重心

短距離走の練習で「階段」を使ったことがある選手も多いのではないでしょうか。

階段は平地に比べ、身体を上で持ち上げる必要があるため、負荷を上げたトレーニングをすることが可能です。

しかし、ただ走ればよいというわけではなく、身体の重心や、使う部位を意識しないと、非効率になってしまうことがあるため、本稿では末尾の動画をもとに、階段を使ったトレーニング方法とそれぞれ意識すべき点について紹介します。

空中シザース(下り)

足が流れやすい方におすすめの練習法です。(動画0:40~)

<やり方>

  • 下り階段を腿上げをするような動作で1段ずつ降りる
  • 着地は片足立ち
  • 着地と同時に反対側の膝を腰の高さまで上げる

<意識するポイント>

足が流れやすい人は、接地時に反対側の膝が上がりきっていないことが多いです。下りの階段では平地と比べ、接地までに少し余裕ができるため、接地時には膝が上がりきっている状態になるよう意識しましょう。

接地時の衝撃は平地よりも大きくなるため、身体が潰れないようにするためのブロッキングの練習にもなります。接地時に重心がどこにあれば一番潰れずに姿勢を保てるかも確認しながら行いましょう。

空中シザース(上り)

下り階段で問題なくできるようになったら、同じ要領で上り階段でも行ってみてください。

上り階段は平地よりも接地までに余裕がないため、足の入れ替えをより速く行う必要があります。

また、重心が後ろに残りやすいため、次の動作への繋がりも意識して、少し前めに重心を持ってこられるように練習してみましょう。

階段ダッシュ

やっぱり階段は走りたいですよね!しかし、ダッシュも意識しないと太腿の前面の筋肉を使ってしまうことがあります。ここではお尻を使って身体を前へ押していく感覚を大切にしながら練習しましょう。

<意識するポイント>

重心の位置が後ろに残ってしまうと、太腿の前面を使って階段を上る形になります。お尻、太腿の背面を使いたいため、重心移動を意識して行ってみてください。短距離のスタート時と同じように、お尻を使って身体を前へ前へ押す意識が大切です。

階段を使ったトレーニングはお尻を使う感覚や、身体の乗り込みのタイミングが意識しやすいため、スタートでうまく前傾姿勢がとれない方やパワーをつけたい方におすすめです。

普段のトレーニングの中にぜひ階段トレーニングを入れてみてください!

参照元:重心移動が遅れてる人必見!100m10.44秒のミワッチから学ぶ短距離走向け階段トレーニング!日本最速(自称)の階段ダッシュが狂ってる

ABOUT THE AUTHOR

パーソナルトレーナー井上美紀
筑波大学 体育専門学群卒業後、約12年間のサラリーマン生活を経てパーソナルトレーナーに転身。一人ひとりその日の調子を見て「トレーニング」「ストレッチ」「整体」を組み合わせた施術で、その人が持っている力を最大限に引き出すサポートをしている。年代は未就学児から70代までと幅広く対応。肩凝り・腰痛・不定愁訴などの対応をメインとしながら、頚髄損傷を含む身体障がい者へのトレーニング・ケア、パラアスリートのサポートも行っている。
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