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リカバリーが遅くなり食欲が落ちる夏のトレーニングのコツ

リカバリーが遅くなり食欲が落ちる夏のトレーニングのコツ

10月11月の秋ごろから各地でマラソン大会が開催されます。マラソンは少なくとも3か月〜半年前から練習を積み重ねていく必要がありますが、10月11月のマラソン大会に挑む場合、逆算すると真夏もしっかり練習を積まないといけないわけです。中にはそれが嫌でこの時期のマラソン大会には申し込まない人も多いと思います。

でも1シーズンで2〜3レース参加したい方や、その後の大会を考えるとこの時期がフルマラソンを1度走っておきたいタイミングだったりしますよね。

真夏も練習を積むためにはどうすればよいか、他の季節と何が違うのか、夏のランニングについて解説します。

夏はリカバリーが遅れる

夏場は冬場に比べペースが上がらないと感じるランナーが多いと思います。同じ1km4分でも、冬場はジョグくらいの感覚だけど夏場はかなりきつかったりと感じ方も異なりますよね。

でも実は夏場はペースが上がらないことが問題なのではなく、一番の問題はリカバリーが遅れることなんです。夏場は他の冬場に比べダメージが残りやすいんですね。

なぜ夏場はリカバリーが遅いかというと、無意識でも体温を一定に保つという機能が身体にはもともと備わっているのですが、これが大きくかかわっています。

人間は身体の中心部分の体温である中核体温がだいたい37℃前後に保たれます。しかし夏場ランニングをすると、これが簡単に38℃39℃と上がってしまいます。中核体温が上がると脳は死の危険を感じ、運動を止めさせるために身体へ命令を出します。これが夏場にペースが上がらない原因なんです。

そして、リカバリーが遅れるのは、この中核体温が下がることで身体がリカバリーモードに切り替わるのですが、夏場は夜の気温も高く中核体温が下がりづらいんです。このためリカバリーが遅れやすい。夏場の睡眠の質は非常に大切になってくるわけですね。

夏は食欲がなくなる

中核体温だけでなく夏場の食生活もリカバリーを遅らせる要因になっています。皆様も経験済みだと思いますが、夏場は食欲がなくなります。基本的に夏場は胃腸が弱るからなんです。

胃腸が弱るのは、冷たいものを摂りすぎて内臓に負担をかけたり、水を飲みすぎて胃液が薄まり消化能力が下がってしまったりということもありますが、もう1つ抗いきれない理由がこれまた体温調節にあります。

夏は暑いので身体から熱を放散して体温を一定に保とうとします。その放散の方法として、皮膚に近い、浅い部分の血管への血流を増やすということを勝手に身体は行うんです。皮膚に近い部分の血流が増えるということは、内臓などがある身体の深部への血流は減ります。内臓に向かう血流が不足から内臓の働きが低下し、食欲がなくなるというところへ繋がります。

リカバリーは栄養が必要になってくるため、食欲が落ちるということはリカバリーに大きく影響するということです。

夏場のトレーニングのコツ

ここまで読むと夏場にしっかりトレーニングをするのはなかなかきつそうですよね。とは言え、この時期にもしっかり練習を積んでおきたい!そんな方は「数字は追わない」でください!

夏場はどうしてもペースが上がらないので、タイムを気にするのはナンセンスです!坂ダッシュや距離走など、タイムを気にする必要がない基礎練習を行いましょう!

例えば、ここで1000mのインターバル走10本を入れるとします。2〜3本目までは問題なくいけるかもしれませんが、4〜5本目で設定タイムを大幅に遅れ、7本目くらいで止めてしまう・・・なんてことにもなりかねません。そうなると身体に残るダメージも大きく、そもそもレースに近いタイムで走らないと意味がない練習ですので、練習としても中途半端になってしまいます。

ペースを思い切って落とした距離走など、タイムを追わずに練習1つ1つの成功率を上げ、基礎作りを徹底するということが夏のトレーニングのポイントです。

動画をチェックしてこの夏をトレーニングしながら乗り切りましょう!それでは動画をご覧ください。

夏場のランニングの本当の落とし穴とは一体!?コツも解説!

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