
2026年10月24日・日本シリーズ第1戦は、ペナントからポストシーズンまで順当な勝ち上がり見せた、福岡ソフトバンクホークスが延長11回に及ぶ攻防の末、3-1でシーズン3位からの下剋上日本一を狙う横浜DeNAベイスターズの本拠地、横浜スタジアムでまずは戦勝した。
庄子雄大、殊勲の一打(福岡ソフトバンクホークス)
地元・横浜で、プロ2年目の若武者が大舞台の主役となった。
庄子は1-1の延長11回1死一、二塁、DeNAの馬場皐輔から左翼越えの決勝適時二塁打を放ち、遂に均衡を破る決勝打を放った。7回には二ゴロの間に先制点をもたらしており、勝負どころで2打点を挙げる活躍で、間違いなくこの一戦のヒーローとしてふさわしい活躍ぶりだった。「最高です!」と喜びを表した姿には、故郷で勝利に貢献した充実感がにじんだ。
庄子は2002年10月2日生まれの24歳。横浜高、神奈川大を経て、2024年ドラフト2位で入団した右投げ左打ちの内野手である。
身長176センチ、体重74キロ。今季は108試合で打率2割4分4厘、22盗塁を記録し、出場機会を広げた。さらにクライマックスシリーズ最終ステージでは打率4割5分5厘でMVPを獲得。その勢いを日本シリーズにも持ち込み、強打者が並ぶ打線の下位から勝利を引き寄せた。持ち前の走力に加えて、大舞台での勝負強さを全国に印象づける活躍ぶりとなった。
DeNA ― 牧の同点弾を勝利に繋げることができず
序盤は上沢直之と石田裕太郎の投手戦。上沢は初回1死満塁という最大のピンチを併殺で切り抜け、以降7回無失点と試合をつくる。
均衡が破れたのは7回。牧原大成、山本祐大の連打で無死二、三塁とし、庄子の二ゴロでソフトバンクが先制した。しかしDeNAも8回、牧秀悟のソロ弾で追いつく。
勝敗の分岐点は、DeNAが9、10回のサヨナラ機を逃した場面である。
9回は三森大貴が二盗、三盗で三塁へ進んだものの、林琢真が三振。10回も2死三塁から牧が申告敬遠され、佐野恵太が三振に倒れた。
この土壇場を救援陣が耐えると、11回は柳田悠岐の二塁打と山本の死球で好機をつくり、庄子が決勝打。代打・柳町達も犠飛で続き、DeNAの好機を断った直後に下位打線と代打で2点を奪うことに成功。ソフトバンクの粘りと選手層が、接戦の最後に実を結ぶ結果となった。
第2戦に向けた展望
第1戦はソフトバンクは主力の長打だけに頼らず、下位打線と救援陣で接戦を拾えたことが大きい。さらにビジターである横浜スタジアムでの勝利は、チームをさらにノセる格好の材料ともなったのは町がない庄子への警戒が強まれば、その前後を打つ選手にも攻略の余地が生まれる。
一方、7回に無死二、三塁から1点にとどまった攻撃には改善の余地がある。好機で追加点を奪えれば、終盤の救援投手の負担も抑えることとなり、さらに勢いは増すはずだ。
一方、敗れたDeNAは石田裕が7回途中1失点と好投し、牧も同点弾を放っただけに、初戦の敗戦で悲観する必要は全くないだろう。唯一、走者を三塁まで進めながら得点できなかった終盤の攻撃は課題が残る。三森の走力で揺さぶるなど、果敢な攻めを見せたがあと一歩及ばなかった。だが、これもソフトバンクが誇る救援陣の完成度に軍配が上がったと見るのが妥当だろう。
延長戦で両軍とも救援投手を多く投入したため、次戦以降は先発が長い回を投げる価値が、いつも以上に高まるのは必然だ。
ソフトバンクが先勝の勢いにのって連勝でホームの福岡に戻るか、DeNAが好機を得点に変えて押し返すか。シリーズの流れを左右するのは、走者を置いた場面での一本をもぎ取れるかが大きな鍵となる。
試合データ詳細
イニング別スコア
| チーム | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 計 | 安打 | 失策 |
| ソフトバンク | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 2 | 3 | 11 | 0 |
| DeNA | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 1 | 9 | 0 |
球場は横浜スタジアム。観衆33,388人、試合時間4時間12分。
勝敗・本塁打
| 項目 | 選手・記録 |
| 勝利投手 | オスナ(1勝0敗) |
| 敗戦投手 | 岩田将貴(0勝1敗) |
| セーブ | 杉山一樹(1セーブ) |
| 本塁打 | 牧秀悟1号ソロ(8回裏、松本裕樹から) |
| 対戦成績 | ソフトバンク1勝、DeNA0勝 |
※勝敗・セーブ数は今シリーズの成績である。
得点経過
| イニング | 得点場面 | スコア〈ソ―De〉 |
| 7回表 | 無死二、三塁から庄子雄大の二ゴロの間に牧原大成が生還 | 1―0 |
| 8回裏 | 2死走者なしから牧秀悟が中堅へ同点ソロ | 1―1 |
| 11回表 | 1死一、二塁から庄子雄大が左翼越えの適時二塁打。代走・川村友斗が生還 | 2―1 |
| 11回表 | 続く1死二、三塁から代打・柳町達が左犠飛。代走・緒方理貢が生還 | 3―1 |
庄子が先制点と決勝点をもたらし、柳町の犠飛が貴重な追加点となった。
投手成績
ソフトバンク
| 投手 | 結果 | 投球回 | 球数 | 被安打 | 奪三振 | 四死球 | 失点 | 自責点 |
| 上沢直之 | ― | 7 | 97 | 6 | 4 | 1 | 0 | 0 |
| 松本裕樹 | ― | 1 | 21 | 1 | 2 | 0 | 1 | 1 |
| ヘルナンデス | H | 1 | 15 | 1 | 2 | 0 | 0 | 0 |
| オスナ | 勝 | 1 | 18 | 1 | 1 | 1 | 0 | 0 |
| 杉山一樹 | S | 1 | 17 | 0 | 1 | 1 | 0 | 0 |
DeNA
| 投手 | 結果 | 投球回 | 球数 | 被安打 | 奪三振 | 四死球 | 失点 | 自責点 |
| 石田裕太郎 | ― | 6⅔ | 102 | 7 | 5 | 1 | 1 | 1 |
| 伊勢大夢 | ― | ⅓ | 7 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
| ルイーズ | ― | 1 | 11 | 0 | 1 | 1 | 0 | 0 |
| レイノルズ | H | 1 | 17 | 0 | 2 | 1 | 0 | 0 |
| 浜地真澄 | H | 1 | 15 | 1 | 1 | 1 | 0 | 0 |
| 岩田将貴 | 敗 | ⅓ | 6 | 1 | 1 | 0 | 1 | 1 |
| 馬場皐輔 | ― | ⅔ | 11 | 2 | 0 | 2 | 1 | 1 |
Hはホールド、Sはセーブ。投球回の⅓は1アウト、⅔は2アウトを示す。決勝打を浴びたのは馬場であるが、決勝の走者を出した岩田が敗戦投手となった。


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